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古典と戯れる

塾生が通う近隣の中学校では、2学期の定期テストが始まりました。9月から10月、11月と定期テストがあり、中3生は実力テストや塾内模試、SもぎやVもぎが続きます。

定期テストの範囲はさまざまですが、1年生から3年生まで、ほとんどの学校の2学期の国語の定期テストでは古典が含まれます。
詩歌や文法と並んで苦手な子が多いのですが、暗記的な要素が強いので、塾で丁寧に指導すればかえって点数がとりやすい単元です。

1年生は『竹取物語』や川柳、故事成語。歴史的仮名遣いやレ点などを学習します。
2年生は『平家物語』の「敦盛の最期」、『枕草子』や『徒然草』などの随筆、そして『論語』です。「係り結び」などが出てきます。
3年生は『おくのほそ道』、『万葉集』『古今和歌集』などの和歌、杜甫や李白の漢詩を学びます。
「グローバル化」=外国語の勉強、異文化の理解、と考えがちですが、やはり根っこには先人たちが築いた自国の文化や歴史の理解が必要だと考えています。

日本文学のスタートに『古事記』や『日本書紀』という神話があります。

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ちなみにこれ、三本足の八咫烏(やたがらす)。

今、W杯の予選の最中ですが、これも日本の神話からきています。大日本蹴球協会(日本サッカー協会の前身)創設に尽力した漢文学者内野台嶺氏の発案だそうです。日本サッカー協会の創設やシンボルマークの発案が漢文学者によるものだとは驚きですね。

約千年前には『源氏物語』が書かれました。高校生はきっと敬語や助詞・助動詞の学習で苦しめられると思いますが、日本人の行儀の良さは、『源氏物語』のような敬語にあふれた文学を我々が持っていることにあるような気がします。

『枕草子』や『徒然草』などの随筆文学、和歌や俳句。「人生とは旅である」という紀行文学の最高峰。ちょうど牧中3年の試験範囲ですね。

そして漱石や三島、川端、谷崎、太宰、大江、そして村上春樹(今年はノーベル賞?)がいる日本。

なんて素晴らしいのだろう! 少しでもそんな魅力に気付かせる授業をしたいと思っています。

2016年10月04日