塾長ブログ

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夏期講習①

先週から夏期講習がスタートしました。

星和塾の夏期講習のテーマは、

「基礎・基本の徹底!!」

某中学校の実力テストで数学学年1位の中3の生徒でも、夏期講習の前半は基礎のおさらいです。この夏は入試本番に向けての土台を固める時です。とにかく基礎・基本。これをおそろかにして伸び悩む受験生がどれほど多いことか…

千葉県公立高校入試まで、あと213日。

夏期講習最終日、中3生は塾内模試があり、偏差値や合否判定が出ます。

「頑張ればこんな点数が取れるんだ…!!」

そんな自信をつけさせる夏期講習にしたいと思っています。

中3生は少しずつ「受験生らしさ」が出てきたかな? 受験に対する意識が形となって出てきたような気がします。でも、もっとできる。

中2生も一部の生徒が積極的に自習に来るようになってきました。自発的に学習できています。2学期が楽しみです。

中1生も部活と勉強の両立…大変だけど、よくやってます。

まだまだ続く長い夏休み。体調に注意して頑張ろう!

2021年07月26日

勉強しない子を放置するとどうなるか? その1

結論から先に言います。

「勉強しない子を放置したら、ますますやらなくなります!」

それでは、「勉強しなさい!」と口うるさく言うしかないんでしょうか。

これは「NO」です。「勉強しなさい」と言っても「はい、わかりました」とはなりません。

長く塾業界にいる者として、勉強しない子に通用するのは次の三つの方法があると考えています。


①その子を認めてあげる

マズロー

上の図はアメリカの心理学者アブラハム・ハロルド・マズロー(Abraham Harold Maslow)が主張した、「マズローの欲求のピラミッド」です。

「学年順位を上げたい」「志望校に合格したい」「自分の可能性を追求したい」と思うのは、一番上の『自己実現欲求』です。

その下に『承認欲求』と『所属と愛の欲求』があります。つまり、「勉強ができるようになりたい」と思うためには、まず先に「家族や仲間から愛され何かに所属している実感」と「自分を認めてもらう事」を満たさないといけないのです。

「あなたはゲームばかりやって!」

「お前は部活バカか?」

「○○君は90点取ったけどあんたはなんでこんな点数なの!」

日頃からお子様を「否定」していないでしょうか? 「所属と愛の欲求」と「承認欲求」を満たしてあげることなく、「自己実現をしろ」と言っていませんか?

大切なことは、勉強ができる・できないにかかわらず、その子を認めてあげることです。もちろん我が子は可愛いでしょう。大切でしょう。誕生したあの日の感動を忘れることはないでしょう。でも雰囲気や言葉、素振りから、誤解を与えていたらアウトです。いったん勉強のことは置いておいて、その子の得意な事や好きな事を褒めてあげてみて下さい。何でもいいので、気にかけて十分に愛情を伝えてあげて下さい。「所属と愛の欲求」と「承認欲求」を最も満たしてあげられるのは、親子関係です。子供を変えたいなら、まずは親が変わるのです。

そして「所属と愛の欲求」と「承認欲求」が満たされた子は、自然と「自己実現欲求」へと向かっていきます。

「勉強なんてどうでもいい」

本心からそう思っている子なんていません。みんな「できるようになりたい」「褒められたい」と思っています。「どうにかしたい」と心の中で願っているはずです。


少し長くなってしまったので、残り二つはまたの機会にでも…

残りの二つのテーマは「勉強環境」と「親」です。

2021年07月21日

フォーメーション・ラップ

いよいよ1学期の終業式。

連日、テレビから「東京オリンピックまであと〇日」という言葉が聞こえてきますが、私にとっては「夏期講習会まであと〇日」とも聞こえます。

でも、最初から飛ばし過ぎは禁物です。

例えばF1(自動車レース)でも、スタート前に参加車がコースを一周するフォーメーションラップ(Formation lap)を行います。コースの状態を確認したり、蛇行してタイヤの温度を上げたり、急減速しブレーキ温め、エンジンを煽ります。一周後、隊列を整え、レッドシグナルからブラックアウトでレースがスタートします。

「いよいよ総体も終わった!明日から一日12時間勉強しよう!」

「毎日、参考書各教科10ページやる、とにかく勉強あるのみ」

こんな人は危険です。

計画を立てるのは結構ですが、のりしろ(余白)のある計画を立てましょう。計画はなかなか計画通りうまく進みません。うまくいかないと途中で投げ出したくなります。

最初は様子を見ながら、いろんなことをアジャストして、ペースをつかんでいきましょう。

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鈴鹿サーキットで行われた日本GPの際に撮影した一枚。マクラーレン・ホンダMP4/6。1991年、アイルトン・セナをチャンピオンにしたマシン。12気筒エンジンが奏でるホンダサウンドは現在のF1マシンとは異次元の美しさ。(写真はベルガー用)


松飛台駅の看板広告も新しくなりました。

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2021年07月20日

定期テストを終えて…

1学期の定期テスト、みんなお疲れ様でした!

中3生は受験に直結するテスト。

中1生は初めての定期テスト。

みんなよく頑張りました。


そんな中、牧野原中も市川五中も中2生の頑張り、躍進が目立ちました。来年の受験に向けて年度最初のテストで良い滑り出しです。

各教科難しくなってきたところで、20点、30点UP、そんな生徒が複数名いました。中には、5計400点超え、あと少しで一桁順位手前まで来た生徒も。「自分なんかどうせ…」なんてあきらめていた子が自信を持ってくれて、とても嬉しく思います。

数学 前回25点→今回68点(市川五中)43点UP

数学 前回36点→今回73点(牧野原中)37点UP

といった点数倍増もいます。

よく頑張った。感動した。


2学期にリベンジしたい子も、

もっともっと上を狙いたい子も、

検定を目指す子も、

高校受験に向けてスタートする子も、

大切な大切な夏。

暑さに負けずに頑張ろう!

2021年07月13日

檸檬(レモン)

現代文と古文を指導している高校3年生の高校では来週から定期テストが始まります。テスト範囲は梶井基次郎の『檸檬』や見田宗介の論説文、『大鏡』などなど。

久しぶりに梶井基次郎の『檸檬』を読み、あまりの素晴らしさにいくつかの短編を読み返しました。繊細であり、流麗。美しい文章で20篇程度の小品を残した夭逝の天才。


『檸檬』は「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。」という印象的な書き出しで始まります。

「何故だかその頃私は見すぼらしくて美しいものに強くひきつけられたのを覚えている。」

これは「撞着(どうちゃく)語法」という表現技法です。ブルーハーツの「ドブネズミみたいに美しくなりたい」とか、ことわざの「急がば回れ」とか、通常は互いに矛盾していると考えられる表現を組み合わせるのものです。作品を象徴する一文です。

「始終私の心を圧えつけていた不吉な塊がそれ(檸檬)を握った瞬間からいくらか弛んで来たとみえて、私は街の上で非常に幸福であった。」

「丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆弾を仕掛けて来た奇怪な悪漢が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆発をするのだったらどんなにおもしろいだろう。」

梶井は想像を自在に飛翔させ、テクストを通じて破壊衝動を昇華し、珠玉の短編に結晶させました。


今日から7月。暑い日は『檸檬』を読みながら、冷えたレモンサワーでも飲みたいですね。BGMは『Lemon』……でも、それだとレモンだらけで、作品の中に「華やかな美しい音楽の快速調(アッレグロ)」という表現が出てくるので、「歌うアレグロ」のモーツァルトあたりがいいかも…

梶井 檸檬

私は左のちくま文庫を所有しています。この一冊で梶井の全作品が網羅できます。表紙の綺麗さは右の角川文庫の方が良いかも…やっぱり岩波でしょ、という硬派な人もいるかもしれません。

岩波

2021年07月01日