国語の勉強してますか?
ハイデガーは時間の本質を<時熟>、つまり、今の継起としてでなく、時間性の成熟と捉えた。逡巡すること、反省すること、あるいは、熟考、熟練などは、情報のインプットに対して、極めて膨大で無駄に思われるタイムラグののちに初めてアウトプットが生じるたぐいの営みである。これらは瞬間的で切れ切れの今の積み重ねではなく、むしろ時間の成熟によるものだ。(黒崎政男『デジタルを哲学する』)
英語や数学に比べて、勉強を後回しにしてしまいがちな教科が国語です。
「国語って何勉強すればいいかわからないです」
「学校のワークをテスト前にやるだけです」
そんな中学生が多いのではないでしょうか?
でも実は、どの教科よりも真っ先にやるべき科目です。例えば、数学の文章問題や、英語の長文読解や和訳をする際に、国語力がないために失点する例がよくあります。
「国語はセンス」という誤った考えを多くの中学生が持っています。確かに国語のセンスがある人はいます。読書が好き、漢検持ってる、それによっても異なるでしょう。しかし、中学校の勉強や成績、高校入試で考えると「センス」はあまり関係ありません。「方法」を身に付けて、パターンに慣れ、演習を繰り返すことで、国語の点数や偏差値は確実にアップします。勉強しているうちに国語力は磨かれていくものです。
しかし、国語は一人で勉強するのが難しい教科でもあります。漢字の練習は一人でもできますが、文章題で間違った問題を解き直しても、国語は自分では採点がなかなかできません。作文についても、自己採点は難しいですよね。例えば、上記の『デジタルを哲学する』。ある私立高校の入試で出題された文章です。高校入試です。中学生が読む文章です。どうでしょう、一読して内容を理解できるでしょうか? 問題をやってみて、解答・解説を見た、理解できた、となるでしょうか?
読解問題を解くのに必要なのは、センスではなく知識、経験です。その「方法」を教え、採点し、解説し、理解させてくれる指導者を見つけることも国語の学習においてとても大切なことです。
『国家の品格』がベストセラーになった藤原正彦氏は
「一に国語、二に国語、三四がなくて五に算数。あとは十以下」
と仰っています。長くお茶の水女子大で教鞭をとった数学者ですが、その方が国語の大切さを力説しています。
「だから私は憂うのです。このままでは、日本中が思考力も情緒も乏しい者たちであふれてしまうのではないかと。」
2021年04月26日
成績が伸びる子の特徴
長いこと塾の仕事をしていると、よく受ける質問がこれ。
「どうすれば成績が上がりますか?」
当たり前ですが「ちゃんと勉強する」というのが答えです。でも、それ以前にもっと大切なモノがあります。
それは「素直」であること。
今まで、小学生から大学を受験する高校生…定期テストで連続して学年トップをとる子、小学生で英検3級に合格する子、様々な生徒を指導してきましたが、成績が上がる子は判で押したように「素直」です。
「こんなこと勉強しても無駄だ」「こんな問題はテストに出ない」「こんなことできるはずがない」「こんなのわかってる」「自分が正しい、間違っているはずがない」
そんな考えは捨ててください。かたくなに自分のやり方を変えない子は、わざわざ遠回りをしているようで必ずと言っていいほど伸び悩みます。自己流は結構ですが、プロから見ると効率の悪い「しょーもないこだわり」だったりもします。
「ケアレスミス」という言葉をよく使う子がいます。でも、そのような子は、定期テストや模試でも同じように「ケアレスミス」をします。「ケアレスミス」という言葉は、「そのときはたまたま不注意で間違えてしまったけど、次に同じ問題が出たら正解できるであろう、自分にとっては取るに足らないミス」という意味で本人たちは使います。しかし、間違ったのであれば、何か理由があります。そうやって、自分のミスとしっかり向き合って、次に活かす。そこにも素直さが大切です。
素直さは、生まれ持っての性格だと思われがちですが、後から「身につけられる能力である」と考えています。当塾でも、保護者様にはちょっと反抗的でしたが、教室では講師などとも打ち解けて、出された宿題や課題をちゃんとやり、自習やテスト対策などでアドバイスを素直に受け入れて、成績をグッと上げた例などが数えきれないほどあります。
塾へ通うのは成績を上げるため。もちろんそうですが、学習を通して、この素直さを身につけるためというのも、目的の一つにあってもいいのかなと思います。人の話をきちんと聞く、課題や宿題をこなしていく、挨拶をしたり提出物をきちんと出す、これらは日々の生活の中で、じっくりと育てられていく力です。
2021年04月19日
電話営業
先日、知人から電話があり、「小学生の子供の塾を探すために資料請求をしたり体験授業に行ったのだが、どちらの塾もその後の勧誘の電話がしつこかった。塾ってあんなに電話営業するの?」とのことでした。
「うちはしないけど、どこの塾?」って聞いたら○○や△△(やっぱりね)だそう。中には恫喝めいたことを言ってくる教室長もいたそうです。当塾の保護者様からも、他塾から何度もしつこく電話がかかってきた、なかなか退塾させてもらえなかった、という話をよく耳にします。
星和塾では資料請求があった場合すみやかに資料を郵送しています。しかし、携帯番号やメールアドレスがわかっていたとしてもこちらから連絡することはありません。入塾されなかったとしても、それはご縁がなかっただけのことだと割り切っています。
私自身は電話営業をしませんが、塾を経営していると、逆に様々な電話営業がウンザリするくらいかかってきます。
金融商品や先物取引、求人関連、不動産、SEO対策やホームページ制作などなど。中にはそもそも何の営業なのかよくわからない要領を得ない(国語力がない?)ダラダラ長いだけの電話も…電話営業って、忙しい時に限って心底どーでもいい案件でかけてくるんですよね。
「絶対もうかる話です」(だったら自分でやれよ)
「ホームページ作りませんか」(うちのホームページ見て電話してるんだよね?)
「クルーザー買いませんか」(うん、よし買おう、ってなるか!)
当塾としては、保護者様や塾生との連絡、お問い合わせ下さる方々のために電話を置いていますので、電話営業はご遠慮いただきたいと思うんですが、そういう会社ほど無神経で何度断ってもかけてくるところが多いので、困りますね。せめて授業中は勘弁してほしいです。
2021年04月15日
英検もやろう!
星和塾は「実用英語技能検定」(英検)の準会場に認定されていますので、教室で5級から2級まで受検ができます。
英検のウェブサイトを見てみると、各級の目安は下記の通りです。
5級 中学初級程度
4級 中学中級程度
3級 中学卒業程度
準2級 高校中級程度
2級 高校卒業程度
星和塾では中学卒業までに最低3級、できれば準2級合格を目指しています。かつての教え子では小6で3級合格もいます。英検はほとんどがマークシートですし、ライティング(英作文)がなんとかなれば3級はイケます。二次の面接対策も塾で行います。
今年度から学習指導要領が変わり、かつては中学校で1200語くらいの英単語を覚えればよかったのですが、新しい教科書では小学校で600~700語、中学校では1600~1800語、中学校卒業時点で約2400語となり、これまでの2倍の英単語を習うことになります。
英検3級に必要な単語数は約2000語と言われてますから、中3で3級合格はやや物足りません。多少ハードルは高いですが、ぜひ準2級をゲットしたいですね。
「中学卒業まで」ではなく中3の1学期までに受検を終えることができれば理想的です。高校受験を考えた場合、高校に提出する内申書の作成は12月ごろ行われますので、遅くとも中3の第2回英検(10月)までに取得しておく必要があります。でも10月だと受験が迫ってきており、英検をやるより私立や公立の過去問などの受験対策に時間を使いたい…10月、11月ごろは各中学校の定期テストとも重なります。推薦基準を満たしていないと、ここが勝負所になります。
中学校生活は結構忙しいです。後回しにならないよう、計画的に、そして戦略的に準備を進めていきましょう。
2021年04月09日