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定期テスト対策 真っ只中!

今週、木・金曜には市川五中が、10月11日には牧野原中が2学期最初の定期テストを迎えます。

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牧中の生徒が部活を終えて塾に来ると、自習スペースがすぐに満席になります。学校や学年を越えて同じ空間で勉強するのも、塾ならではの良い刺激かと思います。

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自分の過去最高点を目指してみんなで頑張ろう!

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2016年09月27日

これからを「生き抜く」

様々な理由で毎年5万人の高校生が高校を中退しています。

頑張って志望大学に入っても、何をしたら良いのか分からないままに卒業を迎え、就職ができない、正社員になれない若者が増えています。めでたく正社員になれたとしてもブラック企業で酷使され、使い捨てられる。定職がないために、結婚もできず、将来に不安を抱く若者。

また、日本ではこの10年以上の間、毎年自殺者が3万人を超えています。

2014年度、2015年度、過去2年間を見ても企業倒産件数は毎年約1万件近くに達し、長年の景気低迷で体力が乏しくなってきている企業の数も多く、すでに職を得て働いている人でも、中高年になり急にリストラされ、職を失うという可能性があります。強い資格や専門的なスキルがないと再就職はなかなか難しいらしく、奥さんや家族になじられ家を飛び出し、経済的に困窮し、公園やネットカフェに寝泊まりし、そのままホームレスになる、そんな例もあるようです。

今日の日本社会には大変厳しい側面があり、最終的には「自己責任」で片付けられてしまいます。

だからこそ、自分の力でこの時代を「生き抜く」という感覚を常に持ち続けなくてはいけません。

「学び」は本来、自分を豊かに、幸せにするものです。

「失敗」はどこかで挽回できるでしょうが、「あの時もっと頑張っていれば…」という「後悔」は取り返すことができません。

学校の定期テストや入試に出るから勉強する、出ないから勉強しないということではなく、間違いや失敗と向かい合い、部活や学校生活の様々な経験が今後の自分自身を形作る大きな力になると考え、夢や希望を持って、粘り強く前向きに取り組んでいく。自分に同情せず、常に向上心をもって様々な状況や変化を受け入れながら、自ら学び、自立心を持って、できることを一つでも増やす努力をすることが、これからの子供たちに必要なことです。

それをそばで見守り、時には厳しいことを言いながらも、生徒を支えていく、これが星和塾の役目でもあると考えています。

2016年09月27日

ブラームス ピアノ協奏曲第2番

我々がコーヒー・ハウスに戻ったのは三時少し前だった。レイコさんは本を読みながらFM放送でブラームスの二番のピアノ協奏曲を聴いていた。見渡す限り人影のない草原の端っこでブラームスがかかっているというのもなかなか素敵なものだった。三楽章のチェロの出だしのメロディーを彼女は口笛でなぞっていた。
「バックハウスとベーム」とレイコさんは言った。「昔はこのレコードをすりきれるくらい聴いたわ。本当にすりきれちゃったのよ。隅から隅まで聴いたの。なめつくすようにね」(村上春樹『ノルウェイの森』)

ブラームスが初めてのイタリア旅行で得た情感をもとに創作されたため、彼の作品としては明るい基調で曲が書かれています。技巧的で豊かなピアニズム、そして充実した管弦楽。

2006年10月、クラウディオ・アバドとマウリツィオ・ポリーニがサントリーホールでルツェルン祝祭管弦楽団を引き連れて、この曲を演奏しました。いささか奮発したチケットを手に、赤坂へ。街の喧騒と金木犀の香り。今から10年前。

冒頭のホルンがあまりにも美しすぎて、そこからはほとんど記憶がありません。ハッとなったのは3楽章。上記『ノルウェイの森』の「三楽章のチェロの出だしのメロディーを彼女は口笛でなぞっていた。」というところですね。演奏するのはマリオ・ブルネロ(彼のバッハ無伴奏のCDも素晴らしい!)ブラームスの美しいメロディーを丁寧に美しく歌い上げます。それを受け継ぐ木管(ファゴット?)。そしてポリーニのピアノ…。ゆっくり、やさしく慰撫するようにメロディーに寄り添います。評論家の間でも毀誉褒貶激しいピアニストですが、やはり不世出の天才であることは間違いない。

CDであの感動を再現するのはほぼ不可能ですが、それでもこの曲を聴きたくなる時は、カール・ベーム(指揮)/バックハウス(ピアノ)/ウィーンフィルか、アバド/ポリーニ/ウィーンフィルの二択。どちらもウィーンフィル…アバド、ポリーニはその後ベルリンフィルとも再録音していますが、やっぱりウィーンフィルかな。

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(2013年10月、クラウディオ・アバドはルツェルン祝祭Oと再び来日する予定でした。プログラムはシューベルトの「未完成」とブルックナーの交響曲第9番、ベートーヴェンの「英雄」など。しかしアバドは体調不良で来日をキャンセル。2014年1月逝去。)

2016年09月17日

作文と語彙力とスピードと②

問)バスや電車の優先席についてあなたの考えを書きなさい。

「優先席はすごくいいものだと思う。けがをしている人やにんしんしている人はすこしはばをとることもあるかもしれないが、優先席があることでまわりの人に気をつかわずにすわることができる(原文ママ)」

→もう少し漢字書こうよ。


問)『印象深く感じた情景』について書きなさい

「最近、ぼくはお父さんとお母さんと東京デズニーランド(原文ママ)に行きました。たくさん乗り物があって、みんな楽しそうでした。乗り物にたくさん乗って、ぼくはお父さんと一緒にまた行きたいです」

→お母さんはとはもう行かないの? あとテーマわかってる?


問)『夏の思い出』

「僕は小学生のとき、お父さんといっしょに海に行きました。僕はお父さんとトウモロコシを焼いたやつを食べました。僕はとてもおいしかったです。僕はそのあと海でたくさん泳ぎました。僕とお父さんは砂でお城を作りました。僕はまた行きたいです。」

→「僕は~」でしか文章書けないのか? 幼稚園児の絵日記みたいだね。


「ボク、いくつ?」って聞きたくなりますが、これ何歳のお子さんが書いた文章だと思いますか?

「まさか」と思うでしょうが、これは中学2・3年生の作文です。(今年の2・3年生というわけではありません。念のため)とても拙い文章ですので、同じ子が書いたように思われるかもしれませんが、どれも違う生徒が書いたものです。

「ムカツク」「キモイ」「ウザイ」「ヤバイ」「ウケル」…子供たちの会話を聞いていると、だいたいこれらの単語で成立しているような気がします。友達同士だとそれで済むかもしれませんが、受験や社会ではなかなかそうはいきません。

書くのが苦手な生徒は読むのも苦手なようです。

「文章の意味がまったくわからない」

「話の内容が理解できない」

「問題文が何を聞いているのかがわからない」

こう答える生徒が少なくありません。


ハイデガーは時間の本質を<時熟>、つまり、今の継起としてでなく、時間性の成熟と捉えた。逡巡すること、反省すること、あるいは、熟考、熟練などは、情報のインプットに対して、極めて膨大で無駄に思われるタイムラグののちに初めてアウトプットが生じるたぐいの営みである。これらは瞬間的で切れ切れの今の積み重ねではなく、むしろ時間の成熟によるものだ。(黒崎政男『デジタルを哲学する』)

これは高校入試の問題です。つまり中学生に読ませる文章です。この文章を理解するためには、「逡巡」や「継起」といった語句の知識が最低限必要になります。「時間性」はなんとなくわかる、「成熟」もわかる、でも「時間性の成熟」と書かれるともうサッパリ…そしてさらに深く理解するためには、ハイデガーの時間論(『存在と時間』)とはどのような思潮なのか…つまり、抽象的な語句の字義的な知識プラス、専門的な用語をめぐる幅広い知識を身につけておくことが、望ましいのです。

成績がトップクラスの生徒を見てると、例外なく「速く正しく文章を読む力」と「速く正しく計算する力」が身についています。文章を速く正確に読めるから、問題を解くスピードが速い。計算を速く正しく処理できるから、問題をより多く消化できる。スピードと正確さを武器に量を消化する。試験時間は同じですから、速く処理できる、というのは大きな武器です。量を消化するから基本がしっかりと身について勉強がよくわかる。よくわかるから、自力でどんどん先に進むことができる。言わば「できるスパイラル」が生じているわけです。


ある企業で聞いた話ですが、工場で働いている人たちの仕事の能率があまりに悪いので、試しに国語のテストをしたら、びっくりするくらい語彙が少なく、成績がよくなかったそうです。たしかに「うぜーな。うぜーよ。メシいこうぜ。マジっすか?」くらいの言葉で済んでしまう世界がある。(中略)それはマズいと思って、その企業は国語教育を始めたんだそうです。それで、彼らが国語が少し面白いと思い始めたあたりから、俄然仕事の効率がよくなった。

国語というと文科系といわれますが、それは絶対に違う。誰も感知し得なかった世界を、言葉で見出し、探り当てていく能力に理科系も文科系もない。理科系とか文科系という発想がずっと長いこと世界を2つにわけてきたけれど、もうそろそろそういう区分けはやめたほうがいい。領域に関係なく、独創的な発想の根には独創的な言葉がある。

原研哉/阿部雅世『なぜデザインなのか。』


③に続く

2016年09月13日

作文と語彙力とスピードと①

千葉県公立高校の入試では毎年国語で作文が出題されます。

前期選抜では200字(配点12点)、後期選抜では140字(配点10点)。

配点も高めですが、県発表ではおよそ半数の生徒が0点です。ホントにもったいない。

前期選抜の二日目の検査でも作文を課す学校が増えていますし、千葉県公立高校だけではなく、中学受験や大学受験でも『文章力』が必要とされています。

例えば


例1 中学受験の算数(暁星中学校)

問)ア、イ、ウ、……、セ、ソに整数1、2、3、……、15をでたらめに1つずつ入れます。
ただし、同じ数字は2回以上使えないものとします。
どのように入れたとしても、
(1+ア)×(2+イ)×(3+ウ)×……×(14+セ)×(15+ソ)
はつねに奇数か偶数のうちのどちらかになります。
どちらになるかを理由とともに答えなさい。


例2 中学受験の社会(麗澤中学校)

次の文章は、麗太君が夏休みの宿題として言葉の由来を調べたメモである。
後の問いに答えなさい。

「かけがえのない」……「かわりになるものがない」「この上なく大切な」という意味で、一説では【弓】を引くときに用いる弽(ゆがけ)という革製の手袋のような道具が、その人の手に合わせて作られ、他のものと替えのきかないものであることに由来する言葉であると言われている。

(問)メモの中の【弓】について。日本では、旧石器時代には見られなかったが、縄文時代に入ると弓矢が使用されるようになった。これは氷河期が終わったことにより、気温が上昇したことが大きくかかわっている。この気候の変化を踏まえて、弓矢が使用されるようになった理由を簡潔に答えなさい。(40字以内で)


例3 大学受験小論文(順天堂大医学部)

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例4 千葉県公立高校(平成25年度前期選抜・後期選抜)

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例5 千葉県公立高校前期選抜2日目

鎌ヶ谷(時間50分、字数600字)

テーマ「私の社会貢献」

 

東葛飾(時間50分、字数500~600字)

テーマ「共存」

 

市立松戸(時間50分、字数700~800字)

テーマ「日本の誇れるところ。その理由」


などです。表現力ももちろんですが読解力も要求されています。

でも、どうでしょうか?

「書く訓練」できていますか?

 

後日②に続く

2016年09月12日

夏期講習⑤ 塾内テスト

昨日、8月31日に中3生の塾内テストを行いました。

いよいよ夏期講習も最終日。この夏の成果を問います。

午前9時25分、国語からスタート。千葉県公立高校前期選抜と全く同じ時間帯、教科順。

これから毎月、中3生は入試の感覚を磨いていきます。

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そして今日から2学期。

今日からは中2生の塾内テストがスタートしています。

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さあ、いよいよ2学期のスタートです。

どの学年にとっても重要な学期になることでしょう。

 

塾生諸君、つらいときもあるかも知れない。

逃げたいときもあるだろう。でもそれを自分の力で乗り越えるんだ。

一緒に頑張ろう!

第一志望合格まで連れて行くから。

2016年09月01日