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La resistance

牧中3年生の社会のテスト対策をしていた時の話…私が用意した問題集や過去問を使って塾生にやらせていると、なかなか「レジスタンス」が答えられない。「ドイツの占領政策に対して、ヨーロッパ各地ではドイツへの協力拒否や、武力による抵抗運動(レジスタンス)が行われました。」(東京書籍)のことです。

私が中学生の頃、TM NETWORKというバンドがとても人気で(当時アルバムは全部持っていました)、『RESISTANCE』といういい曲がありました。クラスの友人たちと一緒に社会の勉強をしているとき、やはりこのフランスの抵抗運動「レジスタンス」がみんな答えられないので、「これはTMの曲って覚えればいいよね」という結論に。

ですが、テスト当日、一人の友人がTMのどの曲のことだったか忘れてしまって、結局答案用紙には「それしか思い浮かばなかった」と『COME ON LET’S DANCE』と書き、社会の教員からは「お前ふざけてるのか?」とみんなの前で怒られ、我々からは大笑いされ、しばらくあだ名が「カモン」になった悲惨な友人がいました。

はたして今回の定期テストでは出題されたでしょうか?


ちなみにタイトルの“La resistance”はフランス語です。

大江健三郎に傾倒していた若かりし頃の私は、大江健三郎が東大仏文科在学中に原文でカミュやサルトルを読破したことに触発され、第二外国語でフランス語を受講し、神田神保町の洋書店で『L’Étranger(異邦人)』と『Le mur(壁)』を買い、結局どちらも最初の2ページくらいで挫折しました。

フランス語には男性名詞・女性名詞があって、これが混乱の原因。「Why?フランス人!」という気持ちになります。お父さん・男性の日本人は男性名詞、お母さん・女性の日本人は女性名詞になります。まあ、これはわかる。

猫(chat)や愛(amour)はなぜか男性名詞。この辺からよくわからなくなります。

ambition(野心)imagination(想像力)natation(水泳)opposition(反対)station(駅)これらは全て女性名詞です。peinture(絵画) は女性名詞、art(芸術) は男性名詞。bière(ビール)は女性でvin(ワイン)は男性…

また、それによって定冠詞(英語におけるthe)もle/la/lesと使い分けなくてはいけません。

「太陽」は男性名詞なので → Le soleil

「月」は女性名詞なので → La lune

「フランス人たち」は複数形なので → Les Français

となります。この辺がどーも難しい。

冒頭の“La resistance”はlaなので女性名詞です。つまり「抵抗運動」は女性名詞ということになります。戦争(guerre)も女性名詞。「戦」を意味する名詞は女性名詞が多いような気が…例をあげるとlutte(闘争)、 bataille(戦闘)、 querelle(けんか)、bagarre(乱闘)などなど。でも、うちの妻を見ていると何となく納得…かな?

2020年07月20日