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言葉の力

言葉を信じていない人は、自分のことも信じていない。しかし、自分を信じていない人生を生きるのは、とても苦しくて大変だ。言葉ではああいったけれども、本当はそうは思っていない。そんなふうにしか生きられない人生は不幸だ。言葉と自分が一致していない人生は不幸だ。だから、本当の自分はどこにいるのかを、人はあちこちを探し求めることになる。しかし、本当の自分とは、本当の言葉を語る自分でしかない。本当の言葉においてこそ、人は自分と一致する。言葉は道具なんかではない。言葉は、自分そのものなのだ。

だからこそ、言葉は大事にしなければならないのだ。言葉を大事にするということが、自分を大事にするということなのだ。自分の語る一語一句が、自分の人格を、自分の人生を、確実に創っているのだと、自覚しながら語ることだ。そのようにして、生きることだ。

教育出版『中学国語3』P318~「言葉の力」池田晶子


「面倒くさい」「キモい」「ウザい」「疲れた」「ダルい」「むかつく」「マジ無理」

そんなマイナスの言葉だけでもやめてみませんか?

学校の担任の先生や部活動の顧問、大切に育ててくれた両親のことを悪く言う人がいます。よく不平不満を口にする。でも、自分はどうなんだろう? 君はそんなに完璧な人だろうか? これまで何かを成し遂げただろうか?

公立中学校に通う中学3年生はこの冬、高校から選ばれる立場になります。志願者全員が合格できるわけではありません。

入試の得点、面接や作文、中学校の成績(内申点)、行動の記録や特別活動の記録、欠席日数など、これらが受験生を判断する材料になります。検査日は1日から2日、それで合格者を決定します。

そこで受験生の皆さん、自分を振り返ってみてください。

・高校の先生方の立場から自分を見たとき、入学させたいと思う生徒になっていますか?

・中学の先生の立場から自分を見たとき、調査書に何を書こうと思うでしょうか? 良いこと書いてもらえる要素ありますか?

・塾の先生の立場から自分を見たとき、自分は成績を上げるための努力ができているでしょうか?

・親の立場から自分を見たとき、自分はどんな子供ですか?

相手の立場に立ってみる、客観的に自分を見つめる、それが大人になることです。そして高校受験は学力や偏差値だけではなく「主体性を持った自立した大人になる」ということのステップなんだろうと考えています。

もし、少しでも気になることがあれば、行動を変えていきましょう。ちょっとずつでも、できることからでも構いません。その「ちょっと」が、積み重なって大きな変化になります。そうやって高校入試でも、そして入学後も成功できる人間に成長していくのです。受験がゴールではありません。

いささか説教臭い文章になりましたが、受験生の成功を心から祈っています。

冒頭は市川五中3年の定期テストの範囲になっている、『言葉の力』からの引用です。とても良い文章ですので、おすすめです。

2020年10月27日

ベートーヴェン生誕250年

いろいろあった2020年…歌が歌えない、ライブで人が集えない、合唱でクラスター、というのも今年の象徴的な出来事でしょう。

この冬は生誕250年のメモリアルイヤーだったベートーヴェンの第九が各地で高らかに鳴り響くはずでした。

フランス革命世代(実際交響曲第3番『英雄』はナポレオンに献呈するつもりでした)であるベートーヴェンは、それまで王族や貴族のものだった音楽を「誰もが好きな時に好きな音楽を自由に聴けるもの」にしました。今年我々が直面している危機はベートーヴェンが夢見た市民社会、「自由・平等・友愛」の危機でもあります。三密を避け、人々よ近付くな、という訳ですから…

第九は「歓喜の主題」(年末にかかるあのメロディ)が有名ですが、第3楽章の緩徐楽章と第4楽章の間奏、管弦楽のみの激しいフガートの部分(この箇所はDNAの塩基配列や二重らせんをイメージさせる)が特に素晴らしく、クラシック音楽の一つの到達点という感じがします。

新型コロナウイルスはまだまだ収束の見通しが立ちません。でも、このような困難な時であるからこそ、生涯「闘争」を続けたベートーヴェンの音楽に真摯に耳を傾けたい。今は自宅のオーディオで我慢ですが、いつの日か「人類がコロナに勝利した!」そう思える時、その時に相応しいのはやはりこの第九交響曲。ライブで聴ける日を信じて待ちたいと思います。

第九

2018年にNHKホールで聴いたマレク・ヤノフスキ指揮 NHK交響楽団の第九。クリスマスツリーが飾られ年末の祝祭的な雰囲気に相応しい(年末に第九やるのは日本だけの習慣ですが…)。

第九②

2020年10月22日

定期テストに向けて

肌寒い日が多くなってきて、秋を飛び越して冬がやってきたようですね。私は寒いのが苦手なので、早くも羽毛布団と電気敷布団を出して寝ています。

各中学校、2学期末の定期テストが近づいてきました。市川五中の3年生、鎌ヶ谷三中は定期テストの範囲が発表になりました。

定期テストに向けた戦いはスタートしています。

頑張りましょう!!

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2020年10月21日

2学期は要注意!

各中学校、来月にはまた定期テストがあります。「この前、定期テストが終わったばかりなのに…」と嘆いている中学生も多いことでしょう。


1年生
数学は2学期から難易度がグッと上がってきます。比例・反比例、平面図形・空間図形…球の体積とかパッと答えられますか?

キチンと勉強して学習内容を身につけた子とそうでない子の差がクッキリしてきます。もし、2学期のテストでうまくいかなかった場合は、今習っていることより、一年生の最初から(数学は算数も含めて)復習が必要です。

学校にも慣れてきて最初の頃の緊張感が薄れてきたタイミングではないでしょうか?


2年生
数学は連立方程式から一次関数、そして論理的な思考が求められる「平行と合同」などの図形に入ります。

英語は不定詞・動名詞などが出てきて、さらに文章構造が複雑になってきます。この後は「比較」「受動態」です。単語もたくさん覚えなくてはいけません。

国語は古文・漢文が出題されます。返り点や係り結びなど。さっぱりわけがわからない、こんな生徒も多いのでは…さらに学力の二極化が進む可能性があります。

将来的な「志望校」も考えなくてはいけませんが、この辺で点数が取れないとなかなか厳しい受験になるかもしれません。


3年生
英語では関係代名詞が登場。数学の範囲は、相似な図形・三平方の定理で、テスト勉強がそのまま入試に直結します。

私立の推薦基準ギリギリの人はもうひと踏ん張り。余裕があるようなら、ここは、学校の成績や順位よりも、入試本番といった感覚で勉強して欲しいところ。学校での定期テストも、入試を意識した作問になることが多くなります。


そして小学6年生。

ご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、来年度から中学校の教科書が変わります。

特に英語は「すでに小学校で勉強してきた」という前提で授業が行われます。具体的には、

①英単語…小学校で学習した600語~700語に、1,600語~1,800語程度を加え大幅に増えます。現行では中学3年間で1,200語ですが、新学習指導要領では中学終了時点で倍の約2,400語を覚えなくてはいけません。

②英文法…「主語+動詞+目的語+原形不定詞」、「現在完了進行形」、「仮定法」(“If I were a bird, I could fly to you.”懐かしい…)など。現行では高校の学習指導要領で扱っていた内容を中学で学習することになります。

これまでも、そしてこれからも、英語学習は「読める」「意味が分かる」に加え、「正しく書く力」を養っていくことが大事です。4技能とはいっても相変わらず「高校入試」も「定期テスト」も「筆記」の比重が大きいからです。「正しい綴りで単語を書ける、正しい語順で英文が書ける」それができないと成績は上がりません。

小学生から英会話教室に通い、英検にもチャレンジしているにも関わらず、中学校の英語では苦戦している方は間違いなくこの「書く力」が不足しているからだと思います。中学入学後のことを考えると、「書く練習」を日々の学習に取り入れることが不可欠です。

楽して成績が良くなる、という魔法はありません。

瞬間的なやる気、これもあまり意味がありません。

メソッドに基づいて、中長期的な視点で学習を支える、そのような指導を星和塾は行っています。

2020年10月07日